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チルドレン 伊坂幸太郎 [DVD/ビデオ/映画レビュー]

本日は本のレビュです。
Blogの紹介コメントには”本”としっかり書かれているのに
まだ1冊も書いていないと気付きました(笑)
当然ながら笑いに関する本を紹介したいと思います。

チルドレン

チルドレン

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/05/21
  • メディア: 単行本

伊坂幸太郎のチルドレンを読んだのは新幹線の中だった。
嫁の実家に帰省する、行きと帰りで一気に読破してしまったのだが
読んでいる間、嫁から発せられる刺すような視線が忘れられない。

僕は新幹線の中で一人、笑い続けていた。

その度に嫁は目を覚まし、何を笑っているのかと、怪訝そうな顔をしていた。

チルドレンは短編連作小説である。
題名のごとく様々な”子供”に関する小説である。

年齢的に子供であったり
少年のような心を持った大人であったり
登場人物は様々。
そんな子供たちと大人の繋がりを美しく、温かくこの小説は描いている。

何を美しいと感じるのか?
それは絶対にありえないことを
さも僕らが通って来た道のように
遠い記憶に残る、美しい風景のように
目の前に見せてくれるからだ。

それが時に笑いとなり、時には感動となって押しよせて来る。

僕はそんな綿密に練られたストーリに没頭し
笑顔が耐えなかった。
そして少しだけ過去を反省した。

笑いとは不思議である。
人を傷つけない笑いはない。
そのような要素を多く、はらんでいる。

しかし、この小説で出会う事ができる笑いは
人間としてとても単純であり、純粋だ。
そんな笑いの持つ多様性のひとつの姿を
この小説で確認できるだろう。

帰りの電車の途中で小説を読み終わると
よっぽど気になっていたのか
嫁がチルドレンを読み始めた。

数十分後、彼女は笑っていた。
そんな彼女を見て僕も少しだけ笑った。
それもきっと、単純で純粋な笑いである。


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