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お父さんは心配性 時代が変わればストーカー [DVD/ビデオ/映画レビュー]

僕が人生最初に好きになった漫画は
ドクタースランプでもなく、筋肉マンでもなくキャプテン翼でもない。
「お父さんは心配性」である。

お父さんは心配症 (1)

お父さんは心配症 (1)

  • 作者: 岡田 あーみん
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1985/11
  • メディア: 新書

ストーリはいたって単純。
一人娘を持つ父親が、娘の素行を心配し
どこ構わず娘についてきては邪魔をするという話だ。
当時、とても笑った記憶があるのだが
成人してから漫画喫茶で読み返してみて愕然とした。

全く笑えないのはしょうがない事だと思う。
僕の年齢も違えば時代背景も違う。
笑いとは時代にリンクしている部分があるのだから。

何に愕然したかと言えば

ホラー漫画のようだと感じたからである。

しかも、見た目で怖いのではなく心理的な恐怖を感じた。
父親の異常な愛情に翻弄される娘。
その時代になかった言葉だが”ストーカー”そのものだ。

笑いと恐怖は紙一重である。
比重のかけ方でどちらにも見せることができる。
時代がその比重を変え、読み手の感じ方を変えてしまった。

そう、お父さんは心配性は
笑いと恐怖の境目ギリギリにいた漫画だったのだ。
時代が流れ笑いの部分が削がれ
今になって、そんな作者の力量に気付かされた。

ギャグ漫画家は1本ヒットを出すと廃人のようになってしまうと聞いたことがある。
2本3本とギャグ漫画を描き続けるのは本当に難しいそうだ。
それはネタもさることながら
時代と同期し変化する、笑いと恐怖の境目を必死に模索しているからなのかもしれない。

##ちなみに作者の「岡田あーみん」はこの後も
##”こいつら100%伝説”、”ルナティっ久雑技団”というヒットも飛ばしている。
##それをリボンという少女漫画雑誌でやってのけた偉業も
##ここに書きとめておきたい。

砂消しゴムで消せない度数
★★☆☆☆


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コメント 2

CHIKA

こんばんわ。いきなり「お父さんは心配性」の話題にびっくりしました・・・。
小学生時代に読んでいたりぼんで、人生初めて受けたカルチャーショックがこの「お父さんは心配性」でした(笑)
「こいつら100%伝説」も「ルナティック雑技団」も3シリーズ共単行本を未だに持ってます。岡田あーみんのこのギリギリのギャグネタは私の人生において少なからず影響を受けてます・・・
by CHIKA (2005-11-05 23:44) 

すなけし

こんばんは。
実は、いとこの影響でリボンっ子だったのです(笑)
もちろんその頃少年誌も読んでいたのですが
「お父さん~」のショックはとてつもなく大きかったです!!
他になかったですもの。。。
僕も影響を受けた一人だと思いますので
いつか書き留めておこうと温めていました(笑)
by すなけし (2005-11-08 00:23) 

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