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ピン芸人ブーム考察 [笑い一般]

ピン芸人は本当に難しいと思う。
ツッコミがいないので、それに代わるものを用意しなければならないのだ。

しかしここ数年、ピン芸人ブームが巻き起こっている。
この問題をどのように回避しているのだろうか?
本日はこれを考察したい。

今のピン芸人を簡単に分類すると
  ○一言あるあるネタ族
    ・・・ふかわりょう、ヒロシ、井上マー、青木、長井、だいた、つぶやきシロー  
      はなわ、波田、ユリオカ超特急、星野卓也
  ○小道具妄想族
    ・・・陣内、浅越ゴエ、鉄拳、ネゴシックス、南野やじ
  ○しゃべくり妄想族
    ・・・ほっしゃん、あべこうじ、さっくまん
  ○なりきり演じ族
    ・・・劇団ひとり、友近
  ○すべり芸族
    ・・・ダンディ坂野、ねこヒロシ、マイケル、すえたかとむ(変換するのが面倒。。。)

はなわ、波田は昔から存在する音楽族とも言えるが
ネタの繋がりを見ると結局単発の連続なので一言あるあるネタ族だと考える。
##井上マーも微妙だなぁ。。。違う種族かも?

このように分類すると、一言あるあるネタ族が大多数をしめていることが分かる。
つまり、需要がある。
どこにあるかといえば、もちろんTVだ。
TVで彼らはまず”編集”というツッコミを受ける事になる。
一言あるるネタは、ボケとボケのつながりをほぼ無視できるので
製作者の都合でガンガン編集することが可能だ。
一度そのようなフィルタがかかるので、遠まわしなツッコミとなっている。
その結果、分かりやすいネタのみが残る。
ツッコミがなくとも、観客が頭の中でツッコミを入れて笑い易くなっているのだ。
また、日常や芸能ネタなどに埋没している”ボケ”的なものを抽出し
演者がツッコミを入れるというスタンスも多くみられる。
ようするに分かり易さを売りにした種族なのだと考える。

次に小道具妄想族。
この種族の問題回避方法は簡単だ。
絵や映像にボケさせて、自分がツッコミになれば良い。
二人で芸をやるのとほとんど同じである。
(ただし漫才と全く違い、場の空気をほとんど取り入れられないというリスクがある)

しゃべくり妄想族となりきり演じ族は本当に難しい。
高い技術が必要だ。

まず、しゃべくり妄想族。
彼らは一人で喋りボケながらツッコミもこなす。
最初に上げた問題を、真正面からとらえており
一人二役をしなければならないので”話術”という高い能力を要求される。
この種族は発想の瞬発力が高く
オールマイティになんでもこなせる人が多い。

そして、なりきり演じ族。
基本的にツッコミは存在しない。
自分でもそれを率先して行わない。
しかし、日常とのギャップをしっかり観客に認識させ
観客側が頭の中でツッコミを入れる。
ネタによってケースバイケースの部分もあるが
基本、ありえるかありえないか位のギリギリのキャラクタを演じることが多い。
ギリギリの境目を見極める能力と演技力が必要とされる。

すべり芸族は基本ツッコミを必要としないボケを連発するので
ツッコミがいないというのが問題にならない。
”いかに上手くすべるか”、”愛嬌良くすべれるか”がポイントになる。

今年のR-1グランプリは、ほっしゃんが優勝した。
ほっしゃんは、しゃべくり妄想族でありながら小道具妄想族のネタもこなす。
芸暦も長く、本当の意味で実力派だ。
そんな彼が認められたことを本当に嬉しく感じている。
僕の好みもあるのだが、一言あるあるネタ族や小道具妄想族よりも
しゃべくり妄想、なりきり演じ族の方が深い笑いを提供してくれると考える。

しばらく、一言あるある族の天下が続くだろう。
お笑いブームが終わり、しゃべくり妄想、なりきり演じ族を認めてくれる
土壌が失われないことを切に願う。


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コメント 2

Tomo

こんにちは。
ピン芸人では、劇団ひとりの芸達者ぶりにいつも感心しています。ネタじたいはつぼにはまるのが少ないのですが、なぜか気になる存在です。
すべりの中では、なぜか猫ひろしが気になります。あの動きと台詞のシュールさと勢いがいつも楽しみです。長州小力もここに入るんでしょうか。
by Tomo (2005-04-04 23:20) 

すなけし

Tomoさん、こんにちは。
劇団ひとりって心を捉えるのが上手くないですか?なんか見入ってしまいます。

長州小力は微妙なんですが、モノマネという小道具系なのかなぁ。。。
(長州力とのギャップを使ってる部分があるので)
彼を始めて見たとき、なんて狭いフィールドで笑いをとろうとしてるんだ!!??と衝撃でした(笑)
by すなけし (2005-04-05 13:06) 

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